

どんなテキストを使い、どんな進度で講義を展開していくかは、結局「進学塾」「補習塾」「個別指導塾」という分類のベースになっていると考えていい。どんな目的で塾に通うのかを考えて塾は選ぶべきだ。難関中学に合格させたいのか、それとも学校の勉強についていくための「補習」だけを目的としているのか(=補習塾)、あるいはわが子ならではのペースで勉強させていきたいのか(=個別指導塾)、それぞれ塾によって機能が異なる。最近では、優秀な補習塾が減っているので、選択の幅が広いとは言えないが、塾の性格を把握することが重要だ。オリジナルテキストの有無や、オリジナルテキストがあるならばその内容、進度(授業のスピード)を見ることが塾選びではとても重要だ。もちろん、それらテキストを使ってどれだけ「分かる授業」を聴かせてくれるのかが最重要であることは言うまでもないだろう。できることなら、周囲のすでに塾に通っている本人や親に、テキストや授業内容などについて詳しく聞いてみるといいだろう。先にも触れた四谷大塚のテキストなどのほか、塾が独自に問題を作ってコピーしている例もよく見られる。出来合いのテキストを補うツボを心得たプリントで、学習効果をあげている塾などは良心的だと言えるだろう。こうしたことは、塾を見学して関係者から聞くよりも、卒業生や実際に通っている人に話を聞いたほうが、実態がつかめるだろう。
大学受験の用語に、Fランクというのがある。要するに受験者数が定員の一・五倍(大体、併願校合格などによる合格辞退の数を想定して、合格者数は定員の一・五倍から二倍の数を発表する)を割り込むと、受験者全員を合格扱いにしなければならないために、名前を書くだけで入れる大学として、Eランク以下のFランクの扱いを受けるのだ。このような大学が現在でも、全大学の一五パーセントから二〇パーセントあるという。推薦での囲い込みと、名前を書くだけで入れるFランク校の受験者を除くと、きちんとした入学試験で大学に入ろうとする人間が二〇万人になる時代が来る。このような受験圧力の低下は、中学生の深刻な学力低下を起こしたように、高校生にも深刻な学力低下を起こすことは間違いないだろう。
中学教師時代に、英語嫌いたった生徒が、修学旅行で外国人観光客と片言の英語で話せたことで、嘘のように英語に対して意欲的になった姿も見ています。ネイティブと交わしたちょっとした会話が、英語を好きになるきっかけだったという人も多いでしょう。そうなると大抵は英会話スクールに通うということになります。しかし、一般に英会話スクールの学費は高額です。週1回のレッスンで月1万円ぐらいは安いほう。しかも年払いというのが大半ですから一度に10万単位のお金が出ていくことになります。地方公共団体などが低廉な学費で提供している英会話教室もありますが、そういうクラスは大人数で、通っても実際話すのはほんの数分にも満たないというのが実情でしょう。英会話スクールでも、よいネイティブの英語教師がいる学校はそれほど多くないはずです。高等教育を受けていればよしとして、あとは多少の事前のトレーニングを受けて教えているか、あるいはトレーニングなしですぐに教えている場合もかなり多いと思います。
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